フィリピンへの語学留学を考えておられる方で、スパルタコースの学校にするか、
それとも一般コースの学校にするかで悩まれていないでしょうか?
ご存知の通り、スパルタコースの語学学校は、1日10時間の学習時間、平日外出禁止、早朝授業、
単語テスト、義務自習を特徴とする文字通りスパルタ環境下で英語の実力を向上させることを目的としています。
一般コースに比べると、授業時間は多く、短期間で集中的に英語を学習でき、
さらに授業料が一般コースと同じならスパルタコースがお得なのではと思うかもしれません。
結論から先に申し上げますと、一般コースとスパルタコースのどちらが優れているというわけではなく、
むしろ両者の長所を最大限に生かすことがフィリピンでの語学留学に失敗しないコツだといえます。
スパルタ管理型学習 VS 一般自由型学習
一般コースとスパルタ、そして両者の中間形態であるセミスパルタコースについて整理してみると
以下の図のようになります。
一般コース
一般コースの場合、1日の正規授業は6時間ほどで、放課後に外出することも可能です。
正規授業以外に開講される特別クラスなどへの参加は基本的に自由で、放課後には自習をしたり、
近くのレストランで食事をしたりして過ごします。
スパルタコース
1日の正規授業は8-10時間で、平日の外出は禁止、義務自習や単語テストなど、
一般コースに比べると、学生の義務が多く課されています。
アクティビティを楽しめる時間が週末に限られるという難点がありますが、決まったスケジュールの元に
管理されているため、文字通り英語の学習にのみ集中できます。
セミスパルタコース
一般コースとスパルタコースの中間型で、各語学学校によって特徴が多少異なりますが、
平日外出の許可(もしくは一部制限)、義務自習、単語テストが選択できるなど、
自分の好みに合わせてスタイルを決めることができるコースです。
スパルタコースの誕生背景
そもそも語学留学においてスパルタコースというのは(おそらく)フィリピンで生まれた特有のシステムなのですが、
どのような経緯で生まれたのでしょうか。
ご存知の通り、フィリピンでの語学留学にいち早く注目したのが韓国でした。
毎年10万人以上の人がフィリピンに渡航し、大学生の3割が在学中にフィリピンへ語学留学するほど、
韓国においてフィリピン語学留学はメジャーなものです。
またフィリピンに存在する語学学校の大半が韓国資本の学校です。
こうしたスパルタコースが最初に生まれたのがバギオという地域の学校です。
高山地域で周囲になにもない静かな環境ということもあいまって誕生したスパルタコースですが、
そのあと、バギオを中心に一種のスパルタブームがおこり、セブや他地域の学校でも
スパルタコースが導入されるようになりました。
スパルタコースに向いている人とは
こうした背景からスパルタコースに向いている方としては次のような方が該当します。
・英語初級者の方
・短期間で集中的に英語を学習したい。
・周りの環境に流されやすい
逆にいえば、英語レベル中級以上の方、セルフコントロールがしっかりできる人、
英語の勉強だけでなく他のことも楽しみたいという方には、スパルタコースはおすすめできません。
また3ヶ月以上の長期留学を検討している方の場合、前半はスパルタコース、
後半は一般コースや別の語学学校に登録するという選択肢もありです。
文字通り、英語漬けの毎日を送ることを余儀なくされるスパルタコースですが、
その分、目標意識の高い留学生が集まっており、実際に一般コースの語学学校に比べると、
スパルタコースの学生の平均出席率は高めです。
おわりに
最初に申し上げた通り、 一般コースとスパルタコースのどちらが優れているというわけではありません。
一般コース、スパルタコースの特徴を十分に知った上で、
自分と合った語学学校を選択するのがフィリピン語学留学で失敗しないコツです。
例えば、留学前に何の目標も持たず「ただなんとなくフィリピンで語学留学をしてきた」だけでは
せっかくの投資も無駄になってしまいます。
語学学校のコース、カリキュラムはあくまであなたの英語力向上をサポートするための環境であって、
実際に勉強するかしないかを決めるのは本人の意志です。
フィリピン語学留学に旅立つ前に必ず英語の勉強目的を確認しておきましょう!